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知識・経験の棚卸

『すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法』に学ぶ、自分の動かし方

やったほうがいいとわかっている、身に着けたいと思っている習慣があったとしても、なかなかどうして手が付けられないものです。 仮にやる気に満ち溢れていたとしても、なかなか習慣というものは続かない。頭ではわかっていても、なかなか体が動いてくれない。自分を動かすのは難しいものです。
では、どうやったら自分を思い通りに動かせるのか。その問いに答えてくれるのが、この本です。

すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法

作業療法士の菅原洋平さんがご自身の経験を基に書かれています。

内容・学び

「脳」が体を動かしている

すべての行動は、脳からなんらかの指示が出され、それに体が反応することでつくられています。 菅原洋平. すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法 (Kindle の位置No.13-14). 文響社. Kindle 版.

言われてみればそうだなと納得。行動は、脳からの指示で始まる。ということは、指揮官である脳へのインプットを変えてやれば、行動も変わるということです。
巷でいわれる、「一流に触れなさい」だとか「目標を紙に書いて壁に張り出すとよい」だとかは、脳へのインプットを変えることで、行動を変えるという原理からして理にかなっているなと。
そして著者曰く、

脳に「見せる」「聞かせる」「触らせる」という3つの入口を使って、脳と体を「すぐやる」ように仕向けていくのです。 菅原洋平. すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法 (Kindle の位置No.59-60). 文響社. Kindle 版.

脳へのインプットを変えることで、「すぐやらない」「できない状態」を防いであげるというアプローチ。そこに意志力は介在しません。*1自分の意志ではなく、望む方向に脳を導いてあげる。まさに、自分の脳と体と行動を俯瞰して捉えるアプローチです。自分の認知(見る・聞く.etc)を客観的にとらえるメタ認知ともつながる考え方です。

次の作業にちょっとだけ手を付ける

脳が「次の行動」を予測できるところまでは「前の行動」を途切れさせずに連続させる 菅原洋平. すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法 (Kindle の位置No.501-502). 文響社. Kindle 版.

つまり、脳に「作業の区切り」を見せてあげるのです。*2
例えば、何か作業を引き受けたら初めの少しだけ取り掛かってみる、ミーティング後に議事録を1行だけ書いてみるといった具合に。
そうすることで、徐々に自然に始められるようになります。
これは、何かを習慣付ける時にとても有効で、例えば筋トレを続けたいであれば、まずトレーニングウェアに着替えてみるを続ければいい。

いつものルーチン作業にプラスアルファのやるべきことがあるときや、「いつもと違う」状況にあるときこそ、「ちょっとだけ手をつけてから行動を区切ること」を意識しましょう。 菅原洋平. すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法 (Kindle の位置No.516-518). 文響社. Kindle 版.

理想のしぐさに注目する

あなたの脳は、目に映った人のしぐさを、無意識に真似ていきます。 せっかくならば「理想のしぐさ」を真似させたいですね。 そこで、一流 の人のしぐさに、意識的に注目してみましょう。 菅原洋平. すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法 (Kindle の位置No.731-733). 文響社. Kindle 版.

すぐやる人になりたいなら、すぐやる人がよく目に入るようにすればいい。脳は無意識に他人のしぐさを真似します。*3ということは、真似たいしぐさをたくさん見ればいいのです。伝統技術の伝承も、師匠を見て真似することで引き継がれてきています。
仕事でも、真似たい人を意識的に視界に入れて、脳にインプットしてあげればいいんです。人間は環境の生き物です、大前研一氏も述べているように"付き合う人を変える"ことは、脳の性質上とても理にかなった方法だということが分かります。
ちなみに、真似るときは相手と横並びになって同じ方向を向くのがいいみたい。*4横に座って師匠の技を盗むのは理にかなっているんですね。

脳には、他人の行動を見ただけで、自分がその行動をしているときと同じような状態になる性質があります。 菅原洋平. すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法 (Kindle の位置No.614-615). 文響社. Kindle 版.

007を見たあと、少しスパイになった気分になるのも、ジャッキーチェンの映画を見たあと、強なった気分になるのも、この性質によるものだったのかと納得。

どう活かすか

本書の内容を踏まえて、仕事や日常にどう活かすか。
下記の2点を取り入れました。

ちょっとだけ手をつけてから行動を区切ること

習慣付けしたいことや、先送りしたくないことに対しては、ちょっちょだけ手を付けてから行動を区切るようにします。やらなくてはいけないことがあれば、初めの少しだけ着手する。ただこれだけを続ける。

理想のしぐさを意識する

職場や日常で理想的だなと思ったしぐさはたくさん脳にインプットしてあげるよう心がける。


先送りしがちな方にお勧めです。

すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法

すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法

*1:菅原洋平. すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法 (Kindle の位置No.223-224). 文響社. Kindle 版.

*2:菅原洋平. すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法 (Kindle の位置No.505-506). 文響社. Kindle 版.

*3:菅原洋平. すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法 (Kindle の位置No.609). 文響社. Kindle 版.

*4:菅原洋平. すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法 (Kindle の位置No.678-679). 文響社. Kindle 版.